経営資源とは何ですか?

経営資源といえば「人、モノ、カネ」とよく言われますが、昨今では、これに加えて「情報、時間、知的財産」の3つを加えて経営資源といわれます。これらの資源を上手く使って経営に役立てることができれば、会社を発展させることができます。

経営資源を活用する

経営資源は豊富に越したことはないのですが、いくら豊富でも使う人が、それを認識できていなければ、使うことはできません。

潤沢なお金があっても、それを使う意思決定者(多くの場合は経営者)が認識していなければ無いに等しいものです。

人材でいえば、部下の長所が解っていなければ、それを活用して成果を出すことはできません。

逆に言えば、経営資源を認識することによって増やすこともできるということです。
人材の使い方はもちろんのこと、情報も収集の仕方によっては、敵の先手を打つことができます。

経営資源を掘り下げると

・ヒト
人が資源という意味は、使い方によって、また、教育の仕方によって会社を良くすることができるからです。

商品を企画して生み出すのも人、営業先を開拓してくるのも人、人を成長させるのも人です。

京セラフィロソフィーに書かれている「売上を極大に、経費を極小に」という意味は、売上を大きくし、いかにして使う経費を小さくするかということです。そして、これを実行するのは「人」です。

このことからも解るように、人の力は、ビジネスを行っていく上で必要不可欠なものです。

しかし、人を知るには仕事上のコミュニケーションだけでは、本質まで知ることができません。本質まで知るには、時には酒の力も必要です。

京セラでは、会議の後は必ずコンパが開かれます。酒の力を借りてでも、稲盛氏の考えていることを滔滔と語って社員に解らせる努力をする。一方で、社員は、思っていることを稲盛氏や上司に吐き出す、または、上司に思いをぶつけるなどお互いが胸襟を開き会社を良くしていくにはどうしたらいいのかを本音で語り合うことを、コンパを通じて行っています。

このようなことから人の本質を知ることができ、その人が力を発揮できる場を用意することができるのです。

・モノ
モノは製品や機械、設備など物理的資源のことです。これらは、企業活動を行っていくために必要なものです。

しかし、必要なもの、あれば良いもの、不要なものがあります。これらを見極めて本当に必要なものは何かを明確にすることが大切です。

士業の方やコンサルタントの方は、知識やノウハウが商品なります。

例えば、稲盛氏の教えの中に「セラミック石ころ論」があります。(盛和塾機関誌)
ある特定にお客様から、100の注文に対して120を作るとする。20個は在庫になって、もし追加注文があって、売れれば利益になるけれども、なければなんの値打もないものになります。
しかし、会計上は、在庫があるだけで資産とみなし税金を取る。
このようもの(在庫)は、不要なものに分類されます。大事に取り置きしておきたい気持ちはわかりますが、不要なものとして処分するのが賢明です。

・カネ
これは文字通り「お金」のことです。人を雇うにしても、モノを買うにしてもカネは必要です。

必要な金額は、それぞれの会社で異なりますが、試算することが大切です。

自己資金の把握、外部からの借り入れ可能金額の把握など、いざというときのために用意できる金額の把握はしておきたいものです。

稲盛氏は「月末に金策に走るのはもってのほか、お金の出入りが解っていれば、直前にそんなことをする必要はない。」といいます。

もっともなことです。

・情報
IT化が進んだ昨今では、情報は大切です。マーケティングであれば、市場や消費者の理解に関わる情報は特に大切です。自身が存在する業界の動向も知っておかなければいけません。

為替の動向やダウの動向などを逐次気にしながら仕事を進めなければいけない業種もあります。

これらは、情報のほんの一例にすぎません。巷にあふれている情報をどのようにキャッチし、精査するのかがポイントになります。

正確な情報を適切に活用することができれば、ビジネスを優位に展開できます。

そのためには、対象となる情報を明確にし、目的を整理し、その目的にあった情報を収集することが肝要です。

・時間
時間の本質は何でしょうか?

時間はすべての人に平等です。限られた時間でどれだけ多くの仕事をこなし、製品やサービスを作り出すことができるのかが重視されます。

稲盛氏が独自に考案した「時間当たり採算制度」をご存知でしょうか?

時間当たりの付加価値を計算するものです。
[総生産(総収益)-控除額(労務費を除く各種経費合計)]÷総時間=時間当たり付加価値

この計算式に当てはめれば、1時間当たりの採算が出るだけでなく、何をどう改善するのかも見えてきます。

労働基準法では、働く時間が制約されていますので、いかに効率よく時間を使って、新しいものを生み出すのかが企業発展のカギといえるかもしれません。

・知的財産
経営資源として聞きなれない言葉ですが、特許やノウハウといえばわかりやすいと思います。それ以外にも、商標権、著作権、組織力や顧客とのネットワーク、ブランドなど企業競争力の源泉になりうるものです。

「自社の強み」も知的財産になります。強みを知る→強みを使う→強みを伝えることで偉業価値を高めることができます。

経営資源で大切なのはヒト

経営資源で最も大切なのは「人」です。

なぜならば、人だけが6つの経営資源を増減させたり使いこなしたりすることができるからです。

某企業の経営者の言葉で「たとえビルや工場や資金のすべてを失っても、この素晴らしい社員たちさえ健在ならば、10年もあればすべて元通りにできる」というのがあります。
経営資源の要が、何なのかを表した言葉です。

こんなことはありませんか?

たった一人が加わっただけで、大きな変化をもたらすことがあります。他は、一切何も変わっていないのに、業績が激変することがあります。

それは、人の持つ知力や行動力こそが最強の経営資源だからです。

まとめ

経営資源には、「人、モノ、カネ、情報、時間、知的財産」の6つの経営資源があります。これらの資源を上手く使って経営に役立てることができれば、会社を発展させることができます。

経営資源は豊富であれば、それに越したことはありませんが、いくら豊富でも使う人が、それを認識できていなければ、使うことはできません。

使う意思決定者(多くの場合は経営者)が認識していなければ無いに等しいものです。

人材でいえば、部下の長所が解っていなければ、それを活用して成果を出すことはできません。必要なもの、あれば良いもの、不要なものが解っていなければ活用することはできません。

資金の内容を解っていなければ、何にいくら使っていいのか解りません。どれだけ情報が集まっていても、必要な情報を取ることが出来なければ使いこなせません。時間をうまく使う工夫がされていなければ、原価が上がるばかりで利益を削ってしまいます。

逆に言えば、経営資源を認識することによって増やすこともできるということです。
人材の使い方はもちろんのこと、情報も収集の仕方によっては、敵の先手を打つことができます。

しかし、これらの資源を使いこなすのは「人」であることを肝に銘じておかなければいけません。