潜在意識が到達する強い意識とはどのようなものですか?

「潜在意識を使うことができれば、どのような願い事も叶う」と言われています。しかし、通常は潜在意識を自由に使うことはできません。それどころか、潜在意識を使うという意識すらないというのが本当のところではないでしょうか?
稲盛和夫氏は、潜在意識を「神の啓示」といわれ、考え続けていれば必ず、天が味方してくれると言われます。

潜在意識とは?

意識には「潜在意識」と「顕在意識」があります。良く例えられるのが「氷山」です。海面から見えている部分が「顕在意識」で、海面下の見えない部分が「潜在意識」です。

「顕在意識」は、自分で考え行動しているように、いろんな出来事を判断している意識のことです。「潜在意識」は、過去の経験や自分が持っている知識、見聞きしたことによって感じた印象や思考が、本人が忘れていてしまっても記憶されているところであり、「ふっと」した時に現れたりします。また、「天に通ずる意識」とも言われています。

普段の生活においては「顕在意識」が、前面に出ていて「潜在意識」は水面下に潜んでいますが、24時間休まずに活動しています。無意識で自転車に乗ったり、車を運転したりするのはもちろん、心臓の鼓動、食物の消化など体の機能を絶え間なく動かしているのも潜在意識の働きによるものです。

潜在意識を使うことはできますか?

「潜在意識」を使うには、潜在意識に働きかけなければいけません。働きかける方法としては、眠りに入ろうとするフワ~とした状態のときに思考することです。寝入るまでの時間に意識して、自分が達成したいことを想像すれば、潜在意識に刻まれやがて実現していくものです。

稲盛氏は、「カラーで見えるようになるまで考え抜きなさい。白黒で見えるようでは現実にはなりません。」といわれます。

京セラフィロソフィーの中でも、「ビジネスに潜在意識を使えば、素晴らしい成果を上げることが可能になる」と言っています。

また、このようにも言っています。「仕事のことや経営のことを四六時中、ド真剣に考えていると、思いもかけない場面で潜在意識が働いて、すばらしい着想を得られることがある。そのような閃きは核心を突いていて、今まさに自分が遭遇している問題を一気に解決してくれることがほとんどです。」

盛和塾生がよく聞く話の中で第二電電設立時の話があります。

「第二電電設立時は、どのようにして会社を運営したらいいのか、来る日も来る日も考えていました。最初は○○から始めて□□を経て、将来的には△△になっていく。このようなストーリーをカラーで見えるようになるまで考え抜きました。そうすると何が現実で何が将来のことなのかわからなくなるのですが、不思議と考えたように事が進んでいきました。もちろん、いろんな外圧や思いがけないこともあるのですが、考え抜いたとおりになっていきました。これが潜在意識の力ではないかと思っています。」(盛和塾機関誌)

意識が潜在意識に到達するとどのようなことが起きますか?

前述のように、意識を潜在意識に到達させるためには考え抜くことです。毎日毎日、そのことを考えどうなっていくのかを想像することが大切です。

何か事をなそうとするとき、考え始めても大きなことは見えてきません。起こるであろう小さなことしか見えてきません。しかし、毎日考えていると少しずつ問題点が見えてくるようになり、やがて何年も先に起きるかもしれない問題点も見えてくるようになり、最終的にこのようになるということまで見えてくるようになります。

そのころには、思いは潜在意識にまで到達しているので、考え抜いたように事が進んでいきます。

稲盛氏はこのようなことも言っています。

「自分が手掛けている仕事だけでは先行きが不安だから、多角化をしたい、技術レベルを上げたい。しかし、自分には経験もなければ、学問もない、ましてや技術もない。だけどそうしなければ、会社の将来はないかもしれない。このように日々、真剣に悩んでいると、ある会合で思いもかけない出会いがあったりします。(盛和塾機関紙)

その人が、今不足している技術を持っていて、スカウトし新しい事業が進み始めるというようなことがある。」

このようなことは偶然のように思えるかもしれませんが、潜在意識がそうさせているのではないでしょうか。

これらのことから解るように「考え抜く」ことが、潜在意識へ働きかけることになります。
しかし、考えているだけでは何も起こりません。潜在意識に働きかけることによって、「思い」を実現するために必要な考え方や行動を無意識にとれるようになるからです。

今まで逃していた情報もキャッチできるようになりますし、物事の見方や捉え方も変わってきます。

経営に潜在意識は必要ですか?

経営に潜在意識を活用することは有効です。
「こうありたい」という強い、持続した願望を持って日々、そのことを考え続けていると、思いもかけないことを思いついたり、必要な人材と出会ったりして、次への段階へ進むことがあります。

しかし、会社を良くしたいとも思わず、何気なく経営していては、このようなことは起こりません。ですから、「こうしたい」という思いを、寝ても覚めても繰り返し繰り返し考え抜くことで、潜在意識にまで届くようになります。

こうなれば、潜在意識が働いて、日ごろ頭で考えている自分とは別に、強烈な力が働いて、その願望を実現する方向へと向かわせてくれるようになります。

経営者は、「会社をよくしたい」「従業員を幸せにしたい」。そのためには「会社はこのようになっていかなければならない」という強い、持続した願望を持つことによって、会社を発展させ、関わる人たちを幸せにしていくことができるようになります。

まとめ

潜在意識とは、氷山の水面下にある部分に例えられます。海面から出ている部分が顕在意識で10%、海面下にある部分が潜在意識で90%。この90%もある潜在意識を自由に使うことは難しいことです。

しかし、毎日、繰り返し考え続けることで、その願望は潜在意識に届きます。そうすれば、願望を成就させようと働きかけてくれるようになり、今まで気づかなかったことに気づいたり、会社を発展させるための人材に巡り会ったりして、良い方向に導いてくれるようになります。

経営者は、従業員の物心両面の幸福や社会に貢献するために、会社をよくするにはどうしたらいいのかを真剣に考え、そのことを毎日考え続け、それを潜在意識に到達させることが必要です。